ミナミヌマエビを飼育されている人に、ほかの魚と混泳させていることがあるかと思います。その理由は水槽内に発生するコケや藻類をミナミヌマエビに食べてもらうこと、そして生体の一つとしてミナミヌマエビを入れておくのもアクアリウムとしてもありだと思います。
ただ、問題なのはミナミヌマエビを水槽にいれたらなんだか水草が枯れるようになってしまった…とか、そんな風に思われたことは有りませんでしょうか?
ご存知の方も多いかもしれませんが実はミナミヌマエビは水槽に入れた水草を食べます。
そのため、あえてミナミヌマエビに餌をそんなに与えなくても水草さえ入れておけば、頻繁に餌をやらなくても良いという考えをする方もいます。もちろん、これについては賛否両論ありますが。
ですので、ミナミヌマエビを飼育する場合は水草を入れれば必ず食べられると思ってください。
ミナミヌマエビの飼育で水草なしは可能か?

では、ミナミヌマエビを飼育する際に水草を食べられるのが嫌だから、あえて水草は別の水槽に入れて、ミナミヌマエビの水槽には水草を入れずに飼育するという方法ですね。
確かにこれなら水草を食べられる心配はいりませんよね。
ただ、この方法もいくつかデメリットがあります。たとえば、メダカなど小さな魚と混泳している場合に起こりえること。実際にミナミヌマエビは空腹を起こすとメダカを捕食するという事例があります。
そのため、水草を入れずに小魚と混泳させるのはかなりリスクがあるかなと思います。もちろん、水草を入れてもこういったことが起こりえるのでその可能性は高くなると思われます。
もう一つは、ミナミヌマエビのストレスの問題です。確かに流木などの隠れ家を作っておけば良いのですが、ミナミヌマエビは水草を好みますので入れておくのが一番だと思います。
餌用に水草を分けるという対策もある

ミナミヌマエビだけを飼育しているのであれば、ミナミヌマエビの水槽には枯れても良い餌用の水草を入れておくことですべて枯らすことはなくなります。
もちろん、ミナミヌマエビ用に水草を購入するのでも良いですが、水草はしっかりと育てているとどんどん増えてくるものなので、トリミングが必要になってきます。
そのトリミングをしたものをミナミヌマエビを飼育している水槽に入れておく。ビオトープに入れておくということをすれば失敗することはないのかなとも思います。
無農薬の水草を使用すべき理由

もう、お分かりかと思いますが、ミナミヌマエビに使用する水草はできれば無農薬のものを選んでください。その理由はミナミヌマエビが水草を食べるからです。
前にも少しお話ししましたけど、残留農薬のある野菜を与えるべきではないということ。
これと同じで、農薬が付着しているということはそれを食べるわけですのでミナミヌマエビへの影響も少なからず有り得ると思ってください。
そうなると、ミナミヌマエビの水槽に水草を入れるとしても、安ければよいというものではなくしっかりとしたものを選ぶ必要があります。
もちろん、しっかりと洗えばある程度農薬は落とせるので通常の野菜などと比べればずいぶんマシではありますが、はじめから農薬が付着していないものを選ぶのがベストです。
その上で、カボンバ、アナカリス、マツモなどの金魚に使用される水草などは非常におすすめします。
水草を使用するなら最悪のことは覚悟すべき。

では、最後にお伝えしておくことがあります。
それは、ミナミヌマエビを飼育する際に水草を入れることは全く問題ありません。寧ろミナミヌマエビにとってはそれが一番の環境でしょう。ただ、水草が枯れる可能性はあるということです。
実際に、ミナミヌマエビを飼育し始めたら水草が死んでしまったとか、枯れてしまったとか、そういった話を聞くのも水草を食べているからです。水草を入れる以上ほぼ食べられます。
もちろん、雑食なので動物性の冷凍アカムシなども食べますが、だからといって水草を食べないわけでもありません。
もちろん、それを考慮して丈夫なマツモ、ウィローモス、エキノドルス・テネルスなどを選べばいいですけどね。それでも、いろいろな条件が重なって結果的に水草を枯らしてしまうこともあります。