本日はオランダシシガシラの飼育方法などについてです。
さて、多くの人は大概金魚ぐらいは飼育したことがあると思うんですよね。始まりのきっかけはおそらく金魚すくい。僕も保育園のころに何としても金魚すくいで金魚をすくいたいと思ってました。でも、そーいうことを繰り返している中で親に連れていかれたのが…
金魚の専門店。
そこには、金魚すくいで泳いでいるような小赤と呼ばれる小さな金魚。肉食魚の生餌にも使われるほどで単価がものすごい安いという…1尾10円もしないんですよ。
それのために必死こいて金魚すくいをやるのってどうなの?
でも、金魚専門店にいるのは小赤と比べると全然クオリティが高い。ランチュウ、デメキン、アズマニシキ、コメット、オランダシシガシラなど大きくてカッコいいのがたくさんでした。
それがきっかけでいろいろな金魚を混泳させて飼育することを始めたわけですが、本日はオランダシシガシラという品種についてお話ししていきたいと思います。それでは行きましょう!
オランダ獅子頭とは?

オランダシシガシラ(和蘭獅子頭)は、キンギョの一品種です。頭にできる肉瘤というぼこぼことした瘤が特徴的。ランチュウにも多くみられます。
概要
祖先は琉金で突然変異により肉瘤が発達した個体を選別したものです。長く開いた尾鰭、肉瘤、背鰭が特徴的です。色は赤、橙色、白、黒、サラサと様々な個体がいます。
昔からいる長手オランダ、近年になり中国から輸入された体型が短いのが特徴的なパールオランダの二種類がいます。
歴史
古くから日本で飼育されてきた長手オランダですが、江戸時代の寛政に、中国から琉球を経由し長崎に輸入されたのが始まりです。当時は鎖国制度を採用しており港や交友関係にある国も限定されていたため珍しいものをすべて「オランダ物」と呼んでいました。
頭の肉瘤がまるで獅子のように思えること。これがオランダ獅子頭の名前の由来です。
特徴
やはり一番の特徴は頭部に発達した肉瘤です。祖先のリュウキンよりも体高があり胴長で鰭が長いです。そして、流通量も多くどこの金魚屋さんに行っても販売されているほど。飼育も簡単でランチュウほどの肉瘤はありませんが、かっこよさはあります。
大きさ
最大で15~20㎝程度まで成長します。
寿命
平均すると5~6年程度でといわれていますが、最高記録では15年、私の知人も10年以上飼育している人がいますのでこれは飼育方法によって大きく変動するのではないかと考えられます。飼育が簡単、丈夫とはいえずさんな飼育をすればすぐに死にますし、餌の与えすぎも短命の原因です。
飼育難易度
日本で繁殖されている個体は和金の特性があり飼育はしやすいです。リュウキン、デメキンが転覆病にかかりやすいのに対してオランダ獅子頭は病気になりにくく丈夫な傾向にあります。
系統
・長手タイプ
代表種としてジャポニカオランダなど通常のオランダ獅子頭を巨大化したもの。オランダ獅子頭と和金を繰り返し交配したことでできた品種です。熊本県長洲町が産地です。
・丸手タイプ
赤色が強く表れ、サラサが強い傾向にあります。長野県飯田市のオランダ獅子頭が有名です。
・交配種
オランダ獅子頭とチャリコデメキンの交配種にアズマニシキがいます。
オランダ獅子頭の飼育方法
水槽
オランダ獅子頭は最大でも20㎝程度に収まります。また、10㎝以上になるまでには相当時間がかかりますので60㎝水槽でも5匹ぐらいは飼育することができます。もちろん、最大サイズで5匹となれば90㎝水槽ぐらいは必要ですけどね。
底砂
底砂は金魚用の大磯、五色砂、溶岩石、セラミックといったものがおすすめです。サイズは大きすぎる砂利だと隙間に汚れが入ってしまうのであまりおススメできません。メンテナンスの簡単さを考えると程よく小さい。かといって、田砂ほど小さくはないものが良いです。
水質
PH 6.0~7.0の中性
淡水魚全般的に言えることですが水質は中性が理想的です。私たちが普段から使用している水道水は中性ですのでそれをカルキ抜きすれば使えます。麦飯石溶液やバクテリア剤を使用すべきか?ということですが、どちらでも良いと思います。水の透明度を高めたいなら麦飯石の使用はおすすめします。
水換えは1週間に1度、水槽に入っている水の3割ぐらいを交換します。交換する水ももちろん、カルキ抜きを行ったものです。
水を吸水ホースで吸うときはそこに沈んでいるフンや餌のかすなども一緒に吸い取ってあげましょう。
水温
熱帯魚ほどうるさくする必要はないですが10度を下回ると冬眠します。適温は18度〜28度なので冬場だけはヒーターを使用することをおすすめします。また、そのほうが冬も泳いでいる姿を見ることができますし、温度を高くすると白点病の感染リスクも低下します。
販売価格
オランダ獅子頭の価格は様々です。安いものなら500円程度で購入することはできますが、サイズが大きかったり、色合いの良いものだと5000円とかするものもあります。

例えばこちらのオランダ獅子頭は16800円です。こだわる方はこういった高いものを購入しますよね。それこそ、上を見れば数万円とかいうものもありますからね。
その一方で楽天ショップなの通販サイトを探せば500円程度で購入することができますのでそれで十分だという方は良いと思います。予算を抑えて数多く購入できますからね。
成体投入
金魚全般的にいえることですが、白点病にかかりやすいです。間違えても購入したばかりの生体をいきなり投入するのはアウトです。
必ず水合わせはやりましょう。購入したオランダ獅子頭をプラケースやバケツで良いので袋に入っている水と一緒に成体を入れます。そこに水槽の水をホースと分岐栓を使い、1秒間に3滴ぐらいのペースで2時間ぐらいかけて水合わせします。
これを行うことで温度も水質も慣れさせることができるので病気のリスクはかなり下げることができるはずです。
濾過機
まず、飼育数がどれぐらいかによりますね。たくさん飼育するなら糞の量も多くなるので上部ろ過がおすすめです。そして、飼育数が多くなれば酸素もその分不足になりがちなので別にエアレーションを使用して水槽内に酸素を溶け込ませると良いです。
フィルターにはウールマットとろ材を入れますが、ろ材はバクテリアを飼育する場所でもありますので、しっかりと洗うのはウールマットです。1か月に1度ぐらいウールマットを洗います。ボロボロになったら交換します。
ろ材は水槽の水で軽く汚れを流す程度で問題ありません。寧ろ水道水で洗うとバクテリアが死にますので生物ろ過に影響がでます。
餌
餌は金魚用の人工飼料をメインいたまに冷凍アカムシを与えてあげるのも良いですね。「キョーリン ランチュウベビーゴールドS 小粒」は金魚屋さんも推奨なのでお勧めです。
餌の頻度と量は重要です。与えすぎは短命の原因になります。一番初めに、すぐに食べきるぐらいの量を与えます。これを何回も繰り返し、短時間では食べられなくなる量を検証します。
すると、短時間で食べられる最高の量がわかるのでそれよりも若干少ない量が最適といえます。
与える量は1回5分程度で食べきる量です。これを1日1回与えます。もしくは、同じ量なら2回、3回と分けて行う分なら問題ありません。
特にお子さんは面白がってたくさん与えがちなのですがこれは金魚の飼育で注意していただきたい部分ですね。