ブラインシュリンプって知ってますか?熱帯魚、海水魚、クラゲの餌としてペットショップで販売されいる小さなエビのような生き物です。スポイトで吸ったブラインシュリンプをクラゲの傘の中に直接放出して餌やりをしていた動画を見たことがありますが餌の与え方はホント様々ですね。
海水魚や淡水魚でエビを食べることができないほとの小型や稚魚もこういった小さい活餌は食いつきが良かったりします。
ちなみに、学名はアルテミアといいます。それがペットの餌用に流通しているのがブラインシュリンプといいますし、ペット用に流通しているのがシーモンキーという品種名になります。
また、前回お伝えした、ホウセンエビと非常に似ています。淡水がホウセンエビでれば海水がブラインシュリンプといったところでしょうかね。成体の形もそっくりですし、卵を乾燥させた状態で保存することができます。
そのため、飼育下でも生まれた卵を取り出して保存しておくことも可能です。そんなわけで、本日はブラインシュリンプの飼育方法についてお話ししたいと思います。それでは行きましょう!
ブラインシュリンプとは?

ブラインシュリンプとは、世界各地にある塩水湖に生息する小型の甲殻類です。学名はアルテミアといいます。節足動物 甲殻亜門 鰓脚綱 サルソストラカ亜綱 無甲目 ホウネンエビモドキ科 の属名。1科1属であり、所属する9種の総称
ホウセンエビの同じく生きた化石といわれており、1億年前から全く形を変えずに現在もこの地球に生息しています。卵を乾燥させると休眠するので乾燥させた卵が販売されています。
塩分濃度にもよりますが塩水に卵を入れるだけで24時間で孵化します。ひらひらと泳ぐことで小魚の食欲をそそってくれます。
稚魚のうちはノープリウス幼生とよばれ、凝視してようやく確認できる程度。成体の大きさは1~2㎝程度。ここまでくれば眼や肢などはハッキリとわかります。オス、メスが接近すると交配したりもします。オスメス二匹がゆうえいしている姿もかわいいですね。
ブラインシュリンプの沸かし方について。

水槽
ブラインシュリンプは大きくなるわけではありません。最大でも2㎝も行くか行かないか程度なので。最悪、プラケースがあれば何とかなります。シーモンキーの飼育キットを購入するのもありですが、量が少ないので自家生産したいならあれではダメです。
ですので、量にもよりますが、プラケースや30㎝水槽ぐらいは用意しましょう。ペットショップやネットショップへ行けば数千円で購入できます。
水質
塩分濃度が2%であれば飼育することができます。つまりは、1リットルあたり2gの塩を入れればよいということになります。わざわざ人工海水を使用しなくても良いのが楽なところです。
ただ、塩といっても味の付いた塩はNG。最低限、食塩を使用してください。あとは、うまく水槽に塩を溶かすためにコーヒーフィルターに塩を入れて水を投入すると良いかと思います。
特に、食塩の場合は玉になるので普通に水に入れてもなかなか溶けないのです。
餌
ブラインシュリンプの餌は植物性プランクトンになります。植物性プランクトンを発生させる簡単な方法は、水槽に一つまみだけ魚のえさを入れて一週間ぐらい放置する方法。
もう一つは、水槽に塩水を入れたら外に置いておく。日光を当てることで植物性プランクトンを生成できるので餌は完成です。
卵

ブラインシュリンプの卵が販売されていますのでこれを使用します。価格もピンからキリで、安いものですと3000円ぐらいで購入できます。高いものでともっとたくさんの卵が入っている缶が売っています。それは1万円近くしますよね。
水温
孵化させるなら27~28℃で24時間で孵化します。30℃オーバーだと孵化しにくくなりますので温度管理は重要です。
低くてもダメ、高すぎてもダメ。夏場だと水温は30℃オーバーになることがあるので室内クーラーで調整するなど対策が必要ですし、冬であればヒーターが必要です。孵化後は25℃ぐらいで飼育できます。
そして、もう一つ重要なのは光です。基本的に日光に当てるようにしましょう。暗いところに置いておくと孵化しにくくなります。
エアレーション
濾過機となると吸い込まれるのでエアレーションを入れます。特に卵の量にもよりますが、生まれた数が多いとその分酸素が必要になるのでエアレーションは入れておきましょう。とくに、水深が浅い場合は必要です。
水量
水量は多いことで水質汚染がしにくくなります。人口飼料とか与えるわけではないのでそこまで汚れはしないと思いますが、卵の殻を取り除くぐらいはしましょう。
以上の工程でブラインシュリンプを飼育することは可能です。
飼育魚の餌として考えべきこと。

日持ちはするか?
ブラインシュリンプの寿命は大体2~3か月ぐらいです。ただ、ブラインシュリンプの生命源はヨークサックという栄養素です。成体になってから日が経過するにつれてそれが消耗してきます。
つまり、魚に与えるなら若いブラインシュリンプを与えるべきです。それを考えたときにできれば必要な分だけ作って与えるということが重要です。オレンジ、ピンクへと変色したブラインシュリンプは栄養価が低くなるのでおすすめしません。
淡水でも生息できる?
例えば、淡水魚の水槽に入れたとき食べ残したときにどうするか?残念ながらブラインシュリンプは塩水で生息する生物なので1日程度で死亡します。そのため、魚が食べきる量だけを与えましょう。
魚に与えるとき
ある程度大きな魚なら問題はないのですが、メダカやネオンテトラなど小さい魚に与える場合は気を遣わないといけません。卵の殻が付いていないか?塩が付着しているか?
可能性は十分ありますので、塩水をつくるときと同様にブラインシュリンプを濾紙に入れて軽く水で洗います。すると卵の殻や塩がとれますから一度この工程をかけてから与えると良いかと思います。
冷凍餌
ブラインシュリンプが冷凍餌として販売されています。孵化が面倒なら冷凍ブラインシュリンプを与えるのも一つだと思いますし、冷凍保存することもできます。冷凍保存する際も魚に与えるときと同様に水洗いしてからのほうが良いですね。
その他ブラインシュリンプのQ&A

ブラインシュリンプを繁殖することは可能?
水槽内で飼育しているブラインシュリンプを繁殖するということは可能です。当然、たくさんのブラインシュリンプの中にはオスメスの両方いるでしょう。オスメスが交配すれば繁殖できます。
では、どうすればいいか?
これは、ブラインシュリンプの卵から孵化させる水質環境にすべきです。
・塩分濃度は2%
・食塩を使用
・日光をあてる
・エアレーション
・水温は27℃以上
このように水質水温を整えることで繁殖は成功しやすくなるそうです。また、水は海水のほうが良いらしいです。ただ、繁殖がうまくいかなくても乾燥した卵が安く売られているのでそれを使ったほうが簡単なのではないかなと思います。
孵化しない理由
ブラインシュリンプが孵化しないという場合は、水質、水温、日光に問題があると考えたほうが良いでしょう。今までの説明通りにしっかりとできているか?
1.塩分濃度は2%になっている?
2.光をあてている?
3.水温は27℃以上?
4.エアレーションしてる?
恐らくこの条件が全て満たせているなら孵化はできるはずです。そんなに水かしくないので是非チャレンジしてみてください。